AIコンサルの費用は、月額顧問型か**プロジェクト型(導入伴走型)**かで構造がまったく異なります。顧問型は月10万〜50万円台の相談中心、伴走型は月30万〜150万円台で実装まで踏み込みます。見積を比較する際は総額でなく、誰が何にどれだけ稼働するかを確認してください。

AIコンサル費用の全体像

AIコンサルの費用差は、契約形態と関与度合いの2軸で決まります。同じ「月額○○万円」でも、月2回の壁打ちなのか週1回のオンサイト常駐なのかで、稼働量は数倍変わります。まずは自社が欲しいのが「相談相手」か「実行部隊」かを言語化することが、見積比較の前提になります。

契約形態月額の目安期間の目安主な関与
月額顧問型(リモート中心)10〜20万円最低3〜6ヶ月月2回程度のリモート相談
月額顧問型(オンサイト中心)20〜50万円最低3〜6ヶ月週1回のオンサイト訪問
プロジェクト型(導入伴走型)30〜150万円6〜12ヶ月継続PoCから本番導入までの実行伴走
全社BPR規模年間1億円規模もあり得る案件による全社業務改革を含む大規模案件

表からわかるように、金額のレンジは10倍以上開きます。この差は「品質の良し悪し」ではなく、稼働時間と関与範囲の違いが主因です。見積を受け取ったら、この4区分のどこに位置する提案かをまず確認してください。

月額顧問型の費用相場

月額顧問型は、月10万〜50万円台で、リモート中心なら月2回程度、オンサイト中心なら週1回の関与が相場です。最低契約期間は3〜6ヶ月が一般的で、単発の相談ではなく継続的な壁打ち相手として機能します。すでに自社にAI活用を実行できる人材がいて、方向性の確認や技術動向のキャッチアップを外部に頼りたい場合に適した契約形態です。

契約前には、次の質問を投げて中身を具体化しておくと、稟議を通す際の説明もしやすくなります。

  • 月あたりの面談回数とオンサイトの有無は明確か
  • 面談は「相談を聞くだけ」か「持ち帰って検討する課題」が出るか
  • 議事録やレポートなど、社内展開に使える成果物が残るか
  • 最低契約期間終了後の更新条件はどうなっているか

DX推進の立場では、顧問型は現場のツール導入そのものを進める契約ではない点に注意が必要です。実行役が社内にいない状態で顧問型だけを契約すると、相談は進んでも現場の業務は変わらないまま契約期間が終わる、という事態になりやすくなります。

プロジェクト型(導入伴走型)の費用相場

プロジェクト型(導入伴走型)は月30万〜150万円台で、6〜12ヶ月の継続契約が目安です。PoC(小規模な試行)から本番導入までを一緒に手を動かして進める契約形態で、顧問型よりも稼働量が大きい分、費用も上がります。全社の業務改革(BPR)まで含む大規模案件では、年間1億円規模になる場合もあります。

判断基準として使えるのは、「PoCで終わっている案件が社内にいくつあるか」です。PoCは進むが本番導入で止まる、という壁に当たっている場合は、その壁を突破する実行力を外部に求めているはずなので、顧問型よりプロジェクト型が実態に合います。逆に、実行体制はあるが方向性の壁打ちだけが欲しい場合にプロジェクト型を契約すると、稼働に対して支払う金額が過大になります。

見積書で確認すべきポイント

見積書は総額の大小でなく、稼働内容が自社の課題に噛み合っているかで見るのが基本です。同じ月額でも中身は契約ごとに大きく異なるため、次の項目を見積書または提案時の質疑で必ず確認してください。

  • 月あたりの稼働時間・訪問回数が数値で明記されているか
  • 成果指標(何をもって成功とするか)が事前に合意されているか
  • 現場の業務プロセス変更まで踏み込む提案か、ツール導入止まりの提案か
  • 契約途中での解約条件・期間短縮の可否
  • 導入後のフォローアップ体制が契約に含まれるか、別料金か

DX推進の立場でとくに見落としやすいのが最後の2点です。ツールを配布しても現場の利用は頭打ちになりやすく、成果の大部分は技術そのものより現場のプロセス変更で決まります。見積の時点で「技術導入で終わる提案」か「現場の運用まで設計する提案」かを見極めることが、費用対効果を分ける最大のポイントです。

なお助成金の活用を検討する場合は、支給額や要件が制度改定で変わるため、契約前に必ず最新の公式情報を確認してください。

AIコンサルそのものの役割や研修との違いはAIコンサルとは何か、依頼先の種類や見極め方はAIコンサル依頼先の種類と見極め方で解説しています。コンサルではなく研修から検討したい場合はAI研修の費用相場もあわせて確認してください。自社にどちらが合うか迷う場合は、目的を選んで数問答えるだけの診断で方向性を確認する方法もあります。