株式会社NTTデータバリュー・エンジニアは、株式会社アイテックと提携し、データマネジメント人材育成を目的とした教育事業を共同で開始すると発表しました。両社は、国家試験対策サービスと企業向け実践研修の2本柱でサービスを提供します。
協業の背景
発表では、AI導入企業の多くが成果を得られない要因として、AIに読み込ませる社内データの品質整備が不十分な点を挙げています。これまでデータマネジメントは情報システム部門など専門職の業務と見なされてきましたが、AIを日常的に利用する環境が広がる中で、全てのビジネスパーソンが備えるべき基礎的なリテラシーへと位置づけが変わりつつあるとしています。
こうした流れを受け、情報処理技術者試験に新たな区分として「データマネジメント試験(仮称)」が新設されることが決まり、経済産業省が定めるデジタルスキル標準ver.2.0の人材類型にもデータマネジメントが加えられました。NTTデータバリュー・エンジニアの代表取締役社長大西氏は、経済産業省の検討会やタスクフォースに関わり、この試験新設に向けた提言や検討を行ってきた経緯があります。
サービス内容
今回の協業でまず提供するのは、新設される「データマネジメント試験(仮称)」向けの対策サービスです。書籍、eラーニング、模擬試験、研修といった形式で展開する予定で、ITパスポート試験の次のステップに位置づけられる試験として、将来的にはITパスポート試験と同水準の受験者数が見込まれるとしています。IPAの発表によれば、ITパスポート試験の年間応募者数は2年連続で30万人を超え、令和7年度の社会人応募者のうち非IT企業に所属する割合は82%となっています。
もう一つの柱が、企業向けのデータマネジメント実践研修です。試験合格にとどまらず、社内でデータ活用を実際に担える人材を育てることを目的としており、電鉄業、製造業、金融業、小売業などの事業部門向けに伴走型の教育を提供してきたNTTデータバリュー・エンジニアの実績を基に、カリキュラムのエッセンスを凝縮して提供します。第一弾となる「データマネジメント実践研修」は2026年11月に開始する予定です。
両社の役割分担
NTTデータバリュー・エンジニアは、1997年にNTTデータの社内ベンチャーとして起業して以来、約30年にわたりデータマネジメントおよびデータ活用に関する取り組みを3,000件以上手がけてきた実績を持ちます。対象業界は製造業、金融業、小売・流通業、公共インフラ、メディア、官公庁など多岐にわたります。
一方のアイテックは1983年の創業以来、情報処理技術者試験対策事業を42年間手がけており、延べ法人12,000社、138万人に教育サービスを提供してきました。今回の協業では、動画視聴型のeラーニングシステムをアイテックが提供し、研修コンテンツや実務ノウハウをNTTデータバリュー・エンジニアが担う形で役割を分担します。
なお、価格や研修の提供対象範囲、試験対策サービスの具体的な提供開始時期については、発表では触れられていません。
